恐怖の○○

 

お散歩をすると、金木犀の爽やかな香りが漂ってくる季節になり、我が家も良い香りにしようとアロマテラピーのお店へ行きました。最近のアロマオイルは種類が多く、くつろぎの香り、キッチン向け、寝る前用など目的別のブレンドが沢山あって驚きました。

そこで販売員さんが出てこられたので、ふと、授業中によく居眠りする中1のA君(毎日、野球部の練習で疲れている)を思い出し「眠気を覚ますオイルはありますか?」と聞いて出されたのが、ローズマリーオイルと液を垂らすアロマストーン入りの缶。使い方は、オイルを1滴、ストーンに落として香りを嗅ぐとのこと。その場でオイルの蓋を開けて試すと、スッと鼻の奥から眼球の裏側にジンジンと香りが染みこみ、確かに目が覚めます。すぐに私は「生徒に使ってみます」と言うと「そんなお客様は初めてです」と笑われ「恐怖のカンカンって名前はどうですか?」と提案されました。

 翌日の授業中、いつものように眠くなったA君に、しめしめ……と、缶を差し出す私。恐る恐る鼻を近づけたA君は「わぁ、スッキリ」と笑顔になりました。

教室の温度は、いつも適温に設定しているので居眠りする生徒がよくいますが、そんな生徒に「保護者の方に高い授業料を払って貰っているから、授業中に寝るのは勿体ないよ」と言います。

実は私も高校時代、歴史の授業中に一番前の席なのによくウトウトしてしまい、先生からハリセンで頭を叩かれていたので、あまり大きな声では言えませんが。

生徒の皆さんも、香りを試したり、音楽を聴いたりして、上手に気分転換をしながら勉強を楽しみましょう。

 

(柴田)